専門家サイトマイベストプロ群馬でご紹介書き記したコラムをこれから今一度加筆しながら、見直していこうと思います。

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住宅設計業界のセカンドオピニオンリーダーを目指して

住宅営業マンが教える住まいづくりのポイント(プロローグ)

    ~「住宅セールスマン」でなくて「住宅営業マン」です~

ウィキィぺディアには、「セールスマン・セールスウーマン」は個人消費者に対して・・・片や「営業マン」は個人事業主に対して・・・という記述があります。そのくくりでいうと住宅は前者で「住宅セールスマン」ということになるわけですが、しかし、私が入社した東日本ハウスでは、「住宅営業マン」という言葉を強く意識づけられました。それには、住宅を単なる商品ではないという意味合いを持たせ、「住宅」を「販売」するのではなく「契約」してもらうためには何をすべきかということを常日頃言われていました。

「家」を建てるという行為は、建売分譲を除いて現物完成された物・商品ではなく、今ここに無いものを購入しようという行為です。そして、購入・手に入れたいという意思表示は、「請負契約」というある種特殊な信用契約形態となっています。これを一般的には「注文住宅」と言っています。

 注文住宅の特殊性は、①完成品ではありません。②一生に1度か2度の経験です。③個人の買い物で金額が最大です。(ほかに金額が大きいと言えば、車や生命保険)

ということで、営業トークの手始めが

 「住宅は一生に一度建てる高価なもの、じっくり考えましょう。住まいづくりには、3つのポイント

があります。①資金計画②間取り③業者選択です。」

ここからがコンサルタント業務です。設計事務所・設計士が持っていなければならない知識ノウハウなのです。

このフレーズは今でも使えます。これには順序がありまして、第一番目はどうしても資金計画でなければいけないのです。同等ではダメなんです。資金計画>間取り・業者選択ここが営業の肝なのです。

まず、総予算を算出しますが、これは①すべて自己資金②自己資金(親の援助含む)+借入資金のいずれかです。そして、借入であれば最大限の借入額を算出します。これは収入から限度額または1か月の返済限度額からのいずれかで決まります。

 次に建築費用の総予算の配分になります。そこで総予算項目は何かというと①本体工事+②付帯工事(地盤改良工事・屋外設備工事・外構工事・植栽工事)+③別途工事(照明・カーテン・家具・家電)+④消費税+⑤諸費用(設計確認申請・登記費用・借り入れに伴う金利保証料・火災保険・不動産取得税・固定資産税・地鎮祭・上棟式)といった具合になります。

そして、ここから何をはじき出すかというと、最大限建てられる建物の延べ床面積をはじき出すのです。これを「早建法」と言います。そこから間取りに入っていきます。

 これが、「営業マン」=「住宅コンサルタント」の第一の使命と考えるわけです。設計士である前に住宅コンサルタントであれ、私が目指すセカンドオピニオン像です。

 

追記

人生最大の買い物に対しての考え方も時代の流れで変わってきました。それもこの失われし20年の経済状況からでしょう。①住まいは、自己所有でなくても賃貸でいい。新築でなくても中古でよい。②車は必要なとき借りればよい。リースで十分、その方が経済的だ。③生命保険は長期で考えるのでなく、その都度の保障を考えながら短期あるいは掛け捨て保険で十分だ。といった具合です。

これは、私の現時点の率直な思いです。家を建て、子どもを教育してみて感じることで、家に余分なお金をかける必要はありません。たとえば太陽光発電なんて、省エネ・エコロジ―自然エネルギーなんて言っているが、それは売る側の勝手な都合で商売しているだけです。商品を売る最大の原則は買う側の不安を煽ることで売っていくのが常套手段だからです。